シェルバコワの衣装が早変わりする理由 衣装デザイナーがその秘密を明かす
今回は、アンナ・シェルバコワ選手の衣装が早変わりする理由を衣装デザイナーが解き明かしたことについてお伝えしていきます!
国際スケート連盟が創設したベストコスチューム賞のノミネート候補に挙げられた衣装がシェルバコワ選手の衣装でした。その衣装を手掛けたのがロシアのデザイナー、ミレーナ・ボブコワ氏です。
今季のシェルバコワ選手のFSのボブコワ氏がデザインしたプログラムの途中で色が変わる衣装は、演技と同時に大きな話題でした。
以前、アンナ・ポゴリラヤ選手のアイスショーで同様の衣装を手掛けたことがあり、それがきっかけでエテリ・トゥトベリーゼコーチから依頼がきました。
ポゴリラヤ選手の演出は黒のスーツから一転、きらびやかな金のドレスに変わるものでした。2014-2015シーズンのEX「Rise Like a Phoenix」で披露されて話題を呼びました。
シェルバコワ選手の衣装で難しいのがアイスショー用ではなく、競技用に作るということです。競技用の方が要素が多くなるそうです。
プログラム前半は、「グノシエンヌ」で構成され、青いシンプルなドレス姿で登場します。
後半、曲がストラビンスキー「火の鳥」に変わると、コンビネーションスピン後の回転中に真っ赤なドレスに早変わりします。
胸元のロックを外すとファブリックが落下し、赤い裏地が青いスカートを覆う仕組みです。同時に上半身に隠された赤い鳥の羽をモチーフにした柄が現れます。
「シェルバコワは演技に加え、変身のための動きを訓練する必要がありました。本番のプログラムで時間の影響を受けるのは元も子もありません。そのため、ドレスの重さ、素材の質感にも注意を払いました。私はこの衣装の出来に非常に満足しています」
衣装デザイナー、ミレーナ・ボブロワ氏といえば、日本では浅田真央さんの衣装を手掛けていたことでも知られています。
「マオ・アサダの衣装に10年間携われたことが嬉しいです。そしてマオの衣装を介してタチアナ・タラソワという素晴らしいコーチと仕事が出来ました。どれも忘れられないプログラムです」
「2014ソチ五輪の青い衣装が気に入っています。これは色の爆発、感情の爆発を具現化したものです。忘れられない経験です」
自身の仕事についても語りました。
「私は新しいものを開発することが大好きなんです。仕事でこれを実現できることを嬉しく思っています。私はよく展覧会を訪問します。国立プーシキン美術館以外にも花、動物、すべてが役に立ちます」
普段は知ることの出来ない衣装デザイナーを見ることができて楽しかったですね。
今回は以上です。ありがとうございます。